江戸川乱歩 屋根裏の散歩者 あらすじ&感想(謎解き「屋根裏の徘徊者」を思い出しながら)、漫画紹介と結末

江戸川乱歩 屋根裏の散歩者 感想00 明治村の謎解きアトラクション
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明治謎解きアトラクション「江戸川乱歩の不完全な事件帖~本格ミステリーの世界にようこそ~」にチャレンジしています。

せっかくなので謎解きのモチーフである『江戸川乱歩』の作品を読んでみよう!

ということで、
今回は『屋根裏の散歩者』を読みました。

謎解き『Scoop04 屋根裏の徘徊者』の原作にあたります。

『屋根裏の散歩者』を読んだ感想を謎解きの内容に絡めて書いています。

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江戸川乱歩 屋根裏の散歩者 あらすじ

登場人物

郷田三郎
犯人。25歳。大好物はタバコ。
何をしても面白くないと感じ、
「こんな面白くない世界に生き長らえているよりは、いっそ死んで了った方がましだ」
と考えつつも、命を惜しむ本能により今日まで生きながらえてきた。
素人探偵の明智小五郎に出会い、「犯罪」というものに興味を覚える。

明智小五郎
素人探偵。郷田の友達。
カフェで知り合い、郷田が明智を訪ねたり、明智が郷田の下宿へ遊びに行くような仲になった。

遠藤
被害者。物凄い几帳面な人。
郷田と同じ下宿宿「東栄館」に暮らす歯科助手。
たまたま郷田と同じ日に「東栄館」に引っ越してきた。

北村
遠藤の友達。

舞台

「東栄館」という新築の下宿宿。

 

 

『屋根裏の散歩者』は、郷田三郎の視点で語られます。

簡単にあらすじをまとめると

この世の何にも興味を覚えることのできない郷田が、

明智小五郎と出会い、
「犯罪」というものに興味を覚え、

犯罪に関する書物を読みあさり、

「犯罪の真似事」をするようになり、

新築の下宿宿「東栄館」で完全犯罪ができると気づき、
興味の赴くままに実際に殺人を犯す……

という流れのお話です。

ことに至るまで、いろいろあったのですが、
最終的に郷田が

「自分が犯人だってバレないじゃん」

と安心し始めた頃に、

「やあ!」

と、素人探偵・明智小五郎が現れるわけです。

 

さあ、郷田は……どうなるのか!?

 

 

(続く)

 

屋根裏の散歩者 感想 ~謎解き「屋根裏の徘徊者」を思い出しながら~

面白かった!
短編なので読みやすいですね♪

相変わらず、謎解きの「あらすじ原稿」は、原作の出だしが綺麗にアレンジしてまとめられていて、見事✨

『屋根裏の散歩者』を読んで、
謎解き「屋根裏の徘徊者」のエンディングシートに書いてあった、
原作の流れを感じる謎解きだった……ということがよくわかりました。

  • 犯罪の真似事→探偵の真似事をして、
  • 下宿宿の間取りを観察して、
  • 天井の穴から覗く

 

原作を読みながら、
謎解きの元になった単語や流れを拾っていくのも面白いです。

明智金之助のセリフとか、
「彼がいうには『明智さんの聡明らしい容貌や話っぷりや、身のこなしなどに、すっかり惹きつけられてしまった』そうなんだ。私はね、彼の病的な性格に(一種の記事の材料)として興味を見いだしていたのかもしれないね」

  • 東栄館→投影館→源稿館(造りは原作と同じ)
  • 謎解きの方の郷田が見つけた楽しみは「犯罪」ではなく「推理探偵」

屋根裏を徘徊するのは郷田ではなくニャーニャーと鳴く生命体だったな〜

飲ませるものは牛乳(薬入り)……とかね♪

 

個人的に読んでいた過剰反応した単語が、

棟木(むなき)

郷田が屋根裏を発見したり、徘徊するときにさりげなく出てくるアレですよ……

その字の通り、家の棟として使う木材です。

こやつ、謎解きの歌留多にしれっといましたよね。

私は忘れない……

「栖木」だと思って、

「なんて読むの?てか、『栖木』って何?」

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すき?3文字だから、すぼく?
せいき?さいき?だとしたらそれって何?

と、独りぶつぶつ呟いてましたよ。

友人に

「東、じゃないの?」

「!!」

と言われるまでね😅

そんなことがあったせいが、
「棟木」という文字が文中に登場するたびに謎解きの歌留多盤を思い出してました(笑)

棟木め……

 

短編なので小一時間もあれば読めると思うので、是非一度読んでみて欲しいです。

そのまま読んでも面白いですが、
謎解きとの違いを探しながら読むのも面白いですよ♪

 

『屋根裏の散歩者』の漫画はあるのか?

タイトル 漫画 屋根裏の散歩者
作者 漫画:泉こうてん
価格 330円(税込)
出版社 電書バト
備考 『屋根裏の散歩者』のほか、『白昼夢』『防空壕』を収録

人によっては絵の雰囲気と原作イメージとの間でギャップを感じるかもしれませんが、江戸川乱歩っぽさ(原作の内容や雰囲気)を損なわずに漫画化されていると思います。
ドロドロした感じがないので、逆にサラッと読めるかも。いいと思います。

Kindle unlimitedに加入していれば無料で読めます。

各電子書籍サービスで配信されているので、興味があれば読んでみてください。

屋根裏の散歩者 オチ

最終的には、明智にはめられた郷田は遠藤を殺害したことを認めます。

 

「やあ」

と明智がやってきた日。

郷田は「犯人が探偵を現場へ案内するなんて(笑)」とご満悦でした。

しかし現場検証をした明智から、不審な点があることを指摘されます。

また郷田自身についても、

「そういえば、たばこ止めたの?」

と尋ねられ、

「ちょうど遠藤君が死んだ日から吸ってないんだね」

という会話から、再び不安に駆られるようになります。

 

それから半月ばかりが経過し、明智もやってこないので、郷田は再び気を緩めました。

 

ある日、遊び歩いた郷田は午後10時ごろに帰宅。

睡眠をとるために押入のふすまを開けると、

「ワッ!」

押入の天井から死んだはずの遠藤の首がぶら下がっているではありませんか!

「郷田君。僕だよ」

と、押入から出てきたのは明智小五郎です。

「ちょっと君の真似をして見たのだよ」

にっこり。

「ボタン拾ったんだ。天井裏で。君のシャツのボタンだよね」

ニコニコ。

「君が殺したんじゃないの、遠藤君」

郷田、何も言えず…。

 

明智は言います。本当のことを打ち明けてくれて有難う、と。

「実は証拠が無くて、このボタンは僕が用意したトリックなんだ」

郷田のボタンが取れているのに気づいたので、ボタン屋へ行って買ってきたんだ。
と明智はトリックを明かします。

しかし郷田には何の感情も起こりませんでした。

ただ

「死刑にされるときの気持ちは、一体どんなものだろう」

とぼんやりと考え込んでいるのでした。

 

以上。ざっくりとしたオチでした。
細かい展開については、是非『屋根裏の散歩者』を読んでご確認ください!

 

まとめ

明治謎解きアトラクション「江戸川乱歩の不完全な事件帖」のモチーフとなっている江戸川乱歩の小説を読ました。
謎解きの思い出を交えた感想を書いています。

明治村の謎解きから江戸川乱歩の原作を読んでみた感想(まとめ)

よろしければご覧ください。

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この記事を書いた人
ねねここ

名古屋生まれ、名古屋在住。気がついたら年齢が40代になっていた名古屋っ子女子。愛すべき地元名古屋の新規店舗情報を発信しながら、日曜日に愛知県犬山市にある「博物館明治村」の謎解きに参加しております。明治村には10年くらい通っています。自分でもびっくり!名古屋も犬山も大好きだヽ(^。^)ノ

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