江戸川乱歩『灰色の巨人』を読んだ感想|明治村謎解き「灰色の宝冠」の原作モチーフを読んでみた

江戸川乱歩 灰色の巨人 感想 2023 明治村の謎解きアトラクション
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明治謎解きアトラクション「江戸川乱歩の不完全な事件帖~十二面相からの予告状」にチャレンジしています。
せっかくなので謎解きのモチーフである江戸川乱歩の作品を読んでみよう!
ということで、今回は『灰色の巨人』を読みました。

明治村の謎解き「Scoop03 灰色の宝冠」の原案にあたる作品です。

謎解きの内容を思い出しながら、『灰色の巨人』の感想を書いています。

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江戸川乱歩『灰色の巨人』と明治村の謎解き『灰色の宝冠』について

江戸川乱歩の『灰色の巨人』は、明治村の謎解き(2023年)「江戸川乱歩の不完全な事件帖~十二面相からの予告状」の『Scoop03 灰色の宝冠』の原作モチーフです。

『灰色の巨人』は、宝飾品を盗む「灰色の巨人」が世をにぎわせる中、盗まれた「にじの宝冠」を取り戻すべく、名探偵明智小五郎と小林少年が活躍するおはなし。

明治村の謎解きも、園田家から3つの宝盗まれたことから始まり、次に狙われた「虹色の宝冠」を巡り、ジャーナリストの明智金之助と太郎少年と共に真相を解明していくおはなしでした。

原作『灰色の巨人』 謎解き『灰色の宝冠』
にじの宝冠 虹色の宝冠
銀のはこ 灰色の箱
園井正一 園田正一
クマ 小熊……
万年筆型懐中電灯 万年筆型懐中電灯
サーカスの巨人と一寸法師と女王さま 巨人・小男・女性(3人の手下)
園井家で開かれる「にじの宝冠」鑑賞会 園田家(別邸)で開かれる展覧会
園井(父)、目隠しをされ、自動車で取引場所へと連れていかれる 園田(父)、目隠しをされ、受け渡し場所へと連れていかれる

細かいことを言えば、いろいろ気になるワードがたくさんありました。

大玉とか宝石の色からの翠玉・蒼玉・紅玉なのかな?
ももせは、白ひげの老人や百畳もあるような広い部屋の百から来てるの?
長野はアレンジされてないの!?
……など、妄想が止まりません

謎解きのエンディングストーリーにも『原作の要素を踏襲しながら』と記載がありましたが、本当にきれいに謎解きに使ってたんだね!ということが、原作を読んでよくわかりました。

嗚呼、このシーンが謎解きのあれになってるよね⁉
みたいな楽しみ方ができました(笑)

明治村の謎解きの感想については、下記記事をご覧ください。

灰色の巨人を読んだ感想

読み始めて最初に思ったのは、「松村」出てる!
(よく登場するよね…今回は一瞬だったけど)

そして一番印象に残ったシーンは、園井家で開かれる「にじの宝冠」鑑賞会ですね。

謎解きでもがんばった部分だったので、かなり集中して読みました(笑)

箱に入れられた宝冠を順次鑑賞する中での停電。

万年筆型懐中電灯が登場するのは、この場面ではありませんでしたが、まさに謎解きで登場したシーンだったので……とにかく楽しく読めた✨

謎解きと関連しているシーンとしては、園井正一くんが誘拐され、園井(父)が取引に向かうところですね。
謎解きでも最後に盛り上がる場面でした。

目隠しされ自動車で連れていかれた先(犯人のアジト)を探る、大切な場面です。
(そして謎解きは、とてもいい謎だった✨)

面白かったのは、園井(父)が犯人からの手紙を受け取った後の行動。
「明智探偵に伝えてはダメ」という文言に対し、「直接出向いたり、来訪してもらわなければバレないだろう」と判断して電話するの…良い(笑)

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でも明智先生の、犬のリードを自動車の前に括り付けて、追跡する方法は……とても危ないと思うので、是非やめてほしいと思いました(^^;)

謎解き関係なく、無茶だな~(笑)と思ったのは、3人の手下の隠れ方ですね。
大玉、足の長いクマ、動く狛犬……
手下も大変ですね!

江戸川乱歩の他の作品を思い起こさせるシーンがちらほらありましたね。
作中にも『黄金仮面』とか『人間豹』など、直接表記もありましたので、乱歩さんからの「ほかの作品も読んでね」というメッセージでしょうか?

今回の『灰色の巨人』に「真珠塔」が出てきたので、『透明人間』を思い出しました。
作中にある「真珠塔」の説明で、『黄金仮面』で登場した……とあるので、複数の作品に登場してるのね「真珠塔」
とりあえず「真珠塔」は、この『灰色の巨人』の後、『透明人間』の島田くんのおうちに渡るということですかね。
あ、でも三重塔と五重塔でちょっと違うか。

「真珠塔」関連で連想したのが、ゾウのアドバルーンで空を飛ぶところですね。
別の話でも、誰かデパートの屋上から飛んでいき、ボートに回収されてたな~(『吸血鬼』だったかな?)

「真珠塔」以外で他の作品を思い出すのが、「一寸法師」という単語。
『一寸法師』を思い出してしまい、単純に怖い(^^;)
怖いよね、『一寸法師』

江戸川乱歩の作品ではないけれど、作中で宝石商・大賞堂の主が展開する「エドガー・アラン・ポーの『盗まれた手紙』作戦」が、さりげなくよかった。

あと、探偵犬シャーロック。

そして最後のオチ
盗みよりも、明智にぎゃふんと言わせたい二十面相(笑)

何はともあれ、無事読了。
面白うございました!
名探偵明智小五郎先生も二十面相さんも、変装上手でこまっちゃうね(笑)

ゾウも大活躍する『灰色の巨人』
是非、読んで、『色の巨人』の正体を確認してみてください♪

江戸川乱歩の灰色灰の巨人は、無料で読める?

私が読んだのは、Amazonのkindle版『江戸川乱歩全集 新日本文学電子大系 (芙蓉文庫)』に収録されている『灰色の巨人』です。(kindle Unlimitedに加入していると0円で読めます)

kindle以外の電子書籍であれば、青空文庫で読むことができます。

江戸川乱歩「灰色の巨人」概要

灰色の巨人
あらすじ 東京にあるデパートの宝石展に展示されていた「真珠塔」が「灰色の巨人」を名乗る者によって盗まれる。「灰色の巨人」は宝石の美術館を作るべく、銀座の宝石店にも盗みの予告をするも、名探偵明智小五郎と小林少年の活躍により防がれる。次に狙われたものは園井家にある「にじの宝冠」果たして明智小五郎と小林少年は、犯行を防ぎ、「灰色の巨人」の正体を暴けるのか!?
著者 江戸川乱歩
備考 1955年月刊娯楽雑誌「少年クラブ」(講談社)に連載された少年向け推理小説シリーズ12話目

江戸川乱歩の『灰色の巨人』を読んだ感想は、

  • 謎解きを思い出すシーンあり
    (「にじの宝冠」鑑賞会、正一誘拐事件など)
  • 園井(父)は電話する
  • 手下の隠れ方(大玉、クマ、狛犬)が愉快すぎる
  • 二十面相の最後は、今回も愉快

という感じで、なんでもできちゃう明智さんとぎゃふんとされてしまう二十面相の安心安定のオチでございました。

明治村の謎解き『灰色の宝冠』も、『灰色の巨人』のように盗まれた宝冠を取り戻し、犯人のアジトを探し出し、最終的に『灰色の宝冠』の秘密にたどり着くという内容になっています。
ちょっと頭を悩ませる箇所もありますが、すごく美しい謎解きでした。
もしよろしければ、一度チャレンジしてみてくださいね♪

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この記事を書いた人
ねねここ

名古屋生まれ、名古屋在住。気がついたら年齢が40代になっていた名古屋っ子女子。愛すべき地元名古屋の新規店舗情報を発信しながら、日曜日に愛知県犬山市にある「博物館明治村」の謎解きに参加しております。明治村には10年くらい通っています。自分でもびっくり!名古屋も犬山も大好きだヽ(^。^)ノ

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