江戸川乱歩『青銅の魔人』を読んだ感想|明治村謎解き「赤銅の悪魔」の原作モチーフを読んでみた

青銅の魔人 江戸川乱歩 感想 202304 博物館明治村
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明治謎解きアトラクション「江戸川乱歩の不完全な事件帖~十二面相からの予告状」にチャレンジしています。
せっかくなので謎解きのモチーフである江戸川乱歩の作品を読んでみよう!
ということで、今回は『青銅の魔人』を読みました。

明治村の謎解き「Scoop01 赤銅の悪魔」の原案にあたる作品です。

謎解きの内容を思い出しながら、『青銅の魔人』の感想を書いています。

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江戸川乱歩『青銅の魔人』と明治村の謎解き『赤銅の悪魔』について

江戸川乱歩の『青銅の魔人』は、明治村の謎解き(2023年)「江戸川乱歩の不完全な事件帖~十二面相からの予告状」の『Scoop01赤銅の悪魔』の原作モチーフです。

『青銅の魔人』は、時計店を襲撃するなどして時計を収集する青銅の機械人間(青銅の魔人)と名探偵明智小五郎との、「皇帝の夜光の時計」という時計を巡る攻防の物語です。
明智小五郎が推理の果てにたどり着いた青銅の魔人の正体とは…⁉

明治村の謎解きも、盗まれた「赤銅の悪魔」という時計を取り戻すためにジャーナリストの明智金之助と太郎少年が犯人からの予告状に挑むというおはなしでした。
明治村にある改修工事を終えた宇治山田郵便局舎の屋根(硫化銅板を使った屋根)も謎解きの内容に組み込まれています。

原作『青銅の魔人』 謎解き『赤銅の悪魔』
手塚龍之介 戸塚辰之介
皇帝の夜光の時計
ヨーロッパの小国の皇帝が愛用していたという大型の懐中時計。宝飾も素晴らしく、時計というより美術品
赤銅の悪魔
江戸時代の使節団が欧米諸国から持ち帰ったもの(と思われる)
鎖の付いた時計の束をぶら下げて歩く青い背広の男 赤銅色の懐中時計の束をぶら下げて歩く女
「アシタノ、バン、ダヨ」
「ヤコウ、ノ、トケイ」
「ワタシノ…モノダ」
「シャクドウ…ノ…アクマ」
時計塔の四方にある白い文字盤と中の機械が盗まれた ホール時計の文字盤と機械を盗もうとした
手塚昌一(&平川太一) 戸塚昌太
手塚雪子 戸塚花子
中村警部 外村警部
「エヘヘヘヘヘ…」
へんてこな笑い声(道化師)
「エヘヘヘヘヘ…」
へんてこな笑い声(十二面相の声なのかな?推測)

あとは、お巡りさんの人数が8人(青銅の魔人)に対し、6人(赤銅の悪魔)だったな~など、違いを探すのも面白いですね。

ネタバレになってしまうけれど、謎解きの戸塚辰之介は、書斎で縛られていたところを書生さんに助けられますが、『青銅の魔人』の手塚龍之介は行方不明だったという違いもありますね。

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青銅の魔人を読んだ感想

最後まで読んで一番気になったのは、手塚昌一と雪子のその後です。

同居している平林さんが後見人になるのか?
広い邸宅を昌一くんが相続したとして、相続税はどう支払うのか?
会社員の平林さんが支払うのか?支払えるのか?
そして引き続き邸宅に手塚兄妹と平林一家が同居したとして、平林一家は手塚兄妹に優しく接してくれるのか?突然態度が変わったりしない⁉
……など、一瞬とても妄想が膨らみました(^^;)
心配しても詮無いことですが、みんな幸せに暮らすといいな♪

小林少年は、今回も水攻めに遭遇していたので、水難の相でも出ているのかと思いました(笑)
単に、私が読んだ順番の問題で、たまたま2冊連続で水難に遭遇していただけですけどね。

あとは、シャーロックホームズの「ベイカー・ストリート・イレギュラーズ」(ベイカー街遊撃隊)が、『パン屋町のごろつき隊』っていうのが面白い。
ベイカー、確かにパン職人だね。

そして問題の犯人。
「夜光の時計」を盗むだけなら、青銅の魔人や他の仕掛けなど・・・一切不要になるのでは…?
と、思いつつも、本当の狙いは明智小五郎をぎゃふんとさせることなので、諸々の事象は必須になると・・・(笑)

青銅の魔人の秘密以外で気になったのは、私設マンホール。

そんなに自由にマンホールを作れるものなの?
作れる時代だったの?
廃工場とかは勝手に作れそうだけど、銀座の街中に穴掘れるの?掘ったの?

どうなんですか、二十面相さん!

しかし二十面相もクルクル走り回ったり、縄ばしごで空中ブランコして川にダイブするとか、体張ってますね。
大変そう…(スタイリッシュではないけど、そういった泥臭さが、可愛い気もする)

最後は、ボートレースの末、爆発……ものがたりの締めとなります。

青銅の魔人もいろいろな種類が出てきて、なかなか愉快な物語でした!

江戸川乱歩の青銅の魔人は、無料で読める?

私が読んだのは、Amazonのkindle版『江戸川乱歩全集 新日本文学電子大系 (芙蓉文庫)』に収録されている『青銅の魔人』です。(kindle Unlimitedに加入していると0円で読めます)

kindle以外の電子書籍であれば、青空文庫で読むことができます。

江戸川乱歩「青銅の魔人」概要

青銅の魔人
あらすじ

ギリギリという歯車の音を鳴らしながら真夜中の時計店を襲う青銅でできた機械人間が都内に出没する。その魔人は人々を恐怖に陥れる。 奇々怪々な出来事が起こる中、皇帝の夜光の時計を持つ手塚家の主人。その時計を狙う青銅の魔人。はたして勝つのは明智探偵か、はたまた青銅の魔人か。そして 暴かれるトリックの数々…青銅の魔人の正体とはいかに

引用元:ウィキペディア

著者 江戸川乱歩
備考 1949年に月刊娯楽雑誌「少年」(光文社)にて連載された少年向け推理小説の5つ目のおはなし。

まとめ

江戸川乱歩の『青銅の魔人』を読んだ感想は、

  • 手塚兄妹のその後が心配。
  • 小林少年には水難の相があるのでは?
  • 『パン屋町のごろつき隊』
  • 二十面相も体を張っていて大変そう(泥臭くていいね!)
  • 最後は爆発

で、面白い物語でした。

明治村の謎解きの方の『赤銅の悪魔』も、『青銅の魔人』と同じように犯人からの「予告状」を元に盗まれた時計を探す内容になっています。
難易度も低いので(ちょっと最初の問題に手こずりましたが(^^;))、明治村お散歩がてら楽しむのにちょうどいい謎解きです。
もしよろしければ、一度チャレンジしてみてくださいね♪

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この記事を書いた人
ねねここ

名古屋生まれ、名古屋在住。気がついたら年齢が40代になっていた名古屋っ子女子。愛すべき地元名古屋の新規店舗情報を発信しながら、日曜日に愛知県犬山市にある「博物館明治村」の謎解きに参加しております。明治村には10年くらい通っています。自分でもびっくり!名古屋も犬山も大好きだヽ(^。^)ノ

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