江戸川乱歩『透明人間』を読んだ感想|明治村謎解き「透明人間」の原作モチーフを読んでみた

透明人間 江戸川乱歩 感想 2023 博物館明治村
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明治謎解きアトラクション「江戸川乱歩の不完全な事件帖~十二面相からの予告状」にチャレンジしています。
せっかくなので謎解きのモチーフである江戸川乱歩の作品を読んでみよう!
ということで、今回は『透明人間』を読みました。

明治村の謎解き「Scoop02 透明人間」の原案にあたる作品です。

謎解きの内容を思い出しながら、『透明人間』の感想を書いています。

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江戸川乱歩『透明人間』と明治村の謎解き『透明人間』について

江戸川乱歩の『透明人間』は、明治村の謎解き(2023年)「江戸川乱歩の不完全な事件帖~十二面相からの予告状」の『Scoop02 透明人間』の原作モチーフです。

『透明人間』は、透明人間が起こす様々な事件に、名探偵明智小五郎と小林少年が事件解明に乗り出し、透明人間の真相に迫っていくおはなしです。

明治村の謎解きも、透明人間の存在が世間で騒がれている中で、太郎少年が透明人間に遭遇し、ジャーナリストの金之助と共に透明人間の真相に迫るというおはなしでした。

原作『透明人間』 謎解き『透明人間』
真珠塔 琥珀の塔
東洋新聞の黒川勝一 東亜新聞の白川勝二
シェパード「シレ」 柴犬「シン」
木下くんと島田くん 下田くん

原作『透明人間』で使われている表現が、謎解きの文中にちりばめられている、ということがわかって面白かったです。

アイテムとしては、老人の四角いふちなし眼鏡から、謎解きに出てくる眼鏡を思い出したり…原作を読むことで、明治村を歩いていたことが思い出されました(笑)

『しばらくは、どこへいっても、ふたりのてがらばなしばかりでした。』

明治村の謎解きの感想については、下記記事をご覧ください。

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透明人間を読んだ感想

透明人間というとSFとかホラーっぽいですよね。
推理小説なので、SF・ホラー要素はありませんでしたが(笑)
怪奇小説でもないので、透明人間の謎については物理で解決できる前提で読んでいました。
というわけで、透明人間のトリックに驚くこともなく「まあそんなもんよね」と思いました(^^;)

出だしで思ったこと。
木下くんと島田くんは、初対面の知らない大人と一緒に喫茶店に入ってはいけないし、名前や住所を教えてはいけないよ…と、心配になりました。

名刺は身分証になりません!

まあ時代も違いますし、おはなしが成立しなくなってしまうので、とやかく言うことではないのは重々承知していますが……ダメだよ!知らない人についていったら!

あと木下少年のお母さんがデパートに「洋服地をお買いに」なりに行くというところに、時代を感じました。
いやぁ…さすがにデパートで洋服を買ったことはあるけど、布地を見に行ったことないです。
既製服を買うより、仕立てる方が主流の時代か……
話に聞くところの、私の祖母の若いころなのだな~と思った次第。

それはともかくとして……

謎解きの印象が強かったのか、とにかく最初から黒川記者を疑いの目で見ながら読んでしまいました(^^;)

だから、
「島田(父)、黒川記者と真珠塔の隠し場所に入ってはダメだよ!」
とか、
「もう盗られてるよ!」
とか、
「おまえ、黒川だろー!」
という目で話を追ってしまったわけです……ごめん。

今回のビックリポイントだったのは、

  • 少年探偵団の子たちは、BDバッジをたくさん持ち歩いている。
  • 明智さん宅には、がんどう返しが設置されている。
  • 文代さんのダミーもいるのか!?

の3点でした。

特に文代さんのダミーね。
明智小五郎のダミーがいるのは、別のおはなしを読んだときに出てきたので、明智小五郎が複数人登場しても「あ、そっか~」と流せるのですが、奥さんの文代さんのそっくりさんまでも用意する明智小五郎……すごいよ。
『たえず気をつけていて、とうとう、文代とソックリの人を見つけました』

しかし、今回は二十面相の手下(日雇いも含め)が、たくさん出てきたな~
いつも思うけど、事件の仕掛けの準備とか、手下(人件費)とか、かなりの経費が必要だと思うのですね。
二十面相さん、やりくり上手なのか、資金が潤沢なのか……(泥棒だしなぁ)
あと二十面相は、本当に多芸ですよね。
一人サーカスみたいな人だ(笑)

透明人間の謎よりも、探偵さんと犯人のやりとりが大変面白く、愉快なおはなしでございました♪

江戸川乱歩の透明人間は、無料で読める?

私が読んだのは、Amazonのkindle版『江戸川乱歩全集 新日本文学電子大系 (芙蓉文庫)』に収録されている『透明人間』です。(kindle Unlimitedに加入していると0円で読めます)

kindle以外の電子書籍であれば、青空文庫で読むことができます。

江戸川乱歩「透明人間」概要

透明人間
あらすじ 透明人間が引き起こす事件が世間を騒がしている中、島田くんの家にある「真珠塔」という宝物が透明人間に狙われる。
少年探偵団も協力し、警察と共に厳重な警備を敷くも「真珠塔」は透明人間に盗まれてしまう。
事件解明に乗り出した明智小五郎は、透明人間の事件を解決できるのか⁉
著者 江戸川乱歩
備考 1951年に月刊娯楽雑誌「少年」(光文社)連載された少年向け推理小説シリーズの7つ目のおはなし

まとめ

江戸川乱歩の『透明人間』を読んだ感想は、

  • 知らない人と一緒に喫茶店に入って、名前と住所を教えてはいけません
  • 名探偵の家には、がんどう返しがある
  • 名探偵は、探せばソックリさんを見つけることができる
  • 二十面相は、今回も多芸

という感じで、透明人間の謎よりも探偵と犯人のやりとりが面白かったです。

明治村の謎解きの『透明人間』も、江戸川乱歩の『透明人間』のように東亜新聞の白川記者と一緒に透明人間の真相に迫っていく内容になっています。
折り紙を使った謎解きになっていて、「琥珀の塔」が盗まれたり、愛犬「シン」が追跡したりと原作のシーンを思い起こす展開が散りばめられている謎解きです。
もしよろしければ、一度チャレンジしてみてくださいね♪

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この記事を書いた人
ねねここ

名古屋生まれ、名古屋在住。気がついたら年齢が40代になっていた名古屋っ子女子。愛すべき地元名古屋の新規店舗情報を発信しながら、日曜日に愛知県犬山市にある「博物館明治村」の謎解きに参加しております。明治村には10年くらい通っています。自分でもびっくり!名古屋も犬山も大好きだヽ(^。^)ノ

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