江戸川乱歩 人間椅子 あらすじと感想(謎解き「人面椅子」を思い出しながら)、漫画もあったよ。

江戸川乱歩 人間椅子 感想 博物館明治村
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明治謎解きアトラクション「江戸川乱歩の不完全な事件帖~本格ミステリーの世界にようこそ~」にチャレンジしています。

せっかくなので謎解きのモチーフである『江戸川乱歩』の作品を読んでみよう!

ということで、
今回は『人間椅子』を読みました。

謎解き『Scoop02人面椅子』の原作にあたります。

『人間椅子』を読んだ感想を謎解きの内容に絡めて書いています。

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江戸川乱歩 人間椅子 あらすじ

登場人物

佳子
有名作家。夫は外務省書記官。
届いた手紙には一通り目を通すことにしている。


佳子に分厚い原稿用紙の手紙を送った人物。
生まれつき世にも醜い容貌の椅子職人らしいが…

舞台

書斎の机で佳子が手紙を読んでいる

 

 

作家である佳子は、夫の登庁を見送った後、書斎へ閉じこもる。
書斎で仕事を始める前に、まずは自身に届いた手紙に目を通すのが佳子の常であった。
ある日届いた手紙の中に、原稿用紙を綴ったものが入っていた。
原稿かと思ったが表題もなく、
突然「奥様」という呼びかけの言葉で始まっている手紙のようであった。

その内容は…
『あなたに対して私が犯した罪を告白する』
というものであった。

「私」は椅子を専門にする家具職人であり、
生まれつき世にも醜い容貌をしていということ。

椅子職人としての腕前はいいということ。

「私」の最初の願いは、
『自分が作った美しい椅子と一緒に、どこまでもついて行きたい』
という単純なものであったが、
次第にそれは形を歪め、
最終的には、
椅子の中に空洞を作り、そこに自分自身が入り込むという方法に至ったということ。

「私」の入り込んだ椅子は、外国人用のホテルへと運ばれ、
「私」は人のいないときに椅子から抜け出し、ホテル内で盗みを働いたということ。

そして「私」は、
椅子の革越しに女性の感触を感じることを覚え、夢中になったということ。

その思いは次第に、
日本人女性の感触を感じたいと願うようになったこと。

しかしあるとき、ホテルの経営者が変わることになり、
「私」の入った椅子は売りに出されることになったということ。

椅子は、とある官吏に購入され、
彼の家の書斎に置かれることになったこと。

そして書斎で椅子を使うのは、彼の若く美しい夫人であるということ。

「私」は、夫人を愛したということ。

「私」は、一目夫人を見て、言葉を交わしたいと思ったこと。

「私」は、この手紙を書くために椅子を出て外に出たこと。

あなたが手紙を読んでいるときには、
「私」は青い顔をして、あなたの家のまわりをうろつきまわっているということ。

 

「つまり、あなたが書斎で座っている椅子に『私』はずっと入っていたのです」

 

佳子
「気味が悪ッ!!」

佳子は書斎から逃げ出し、居間の方へ向かいました。

(続く)

人間椅子 感想 ~謎解き「人面椅子」を思い出しながら~

『人間椅子』は、気持ち悪く……オチでホッとしたい。
謎解き『人面椅子』は、職人さんがかわいい。ほっこりする。

謎解き『人面椅子』は、
❝原作の要素をオマージュし、椅子そのものに陶酔する彫刻家の情熱を手紙から感じ取る構成とした❞
となっていたので、
『人間椅子』のあの気持ち悪さはまったくありませんでした(笑)

むしろ椅子を作った彫刻家さんは、かわいい♡
完成した椅子もいい顔してましたしね♪

『人間椅子』は、作家・佳子が手紙を読んで話が進んでいくように、
謎解き『人面椅子』も彫刻家からの手紙を読み進めることで謎を解いていきました。
彫刻家からの手紙は、折ったり、透かしたり…いろいろやりましたわぁ…

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あと原作と似てる点をあげるとしたら、
『人間椅子』がまずホテルに着いたように、
謎解き『人面椅子』でも椅子を探して帝国ホテルに向かったこと。

くらいですかねぇ…

職人の願いも『人間椅子』と『人面椅子』では、まったく違いますからね。

でも正直、
謎解き『人面椅子』が、モチーフになった『人間椅子』のような気味の悪さがなくて本当に良かった。

謎解きとは絡めた感想ではないのですが、
私の友人に机に向かって文章を書く『佳子さん』がいるので、
「佳子さん、逃げてーっ!」
という気持ちで『人間椅子』を読んでいました(^^;

読んでいると、
「はぁ…はぁ…」
と耳元で息遣いが聞こえてきそうで、気持ち悪かった~(笑)

すごく生々しく感じる、すごい文章でした!
私の語彙力が少なくて上手に表現できないのがとても残念なのですが、

と・に・か・く、凄い!

 

映画やドラマ、演劇の題材になっているのも、わかる気がする。

『人間椅子』の漫画はあるのか?

ありました!
ダ・ヴィンチWEB
2018年の記事になりますが、『人間椅子』の要素がぎゅっとまとめられています!
読みやすい!
ぜひ、超訳まんがでイメージを膨らませてから、原作『人間椅子』を読んでほしい!
原作の椅子の中の人の気持ち悪さを、体感してほしい(笑)

↓↓ダ・ヴィンチWEBへのリンクになります。
*ダ・ヴィンチWEB
URL:https://ddnavi.com/

*【連載】超訳マンガ×オチがすごい文豪ミステリー 第1話 江戸川乱歩『人間椅子』(2018/12/20)
江戸川乱歩『人間椅子』【連載】超訳マンガ×オチがすごい文豪ミステリー 第1話

↓↓こちらは集英社から出ているコミックス
*『江戸川乱歩 異人館』第1巻「異人ノ弐 座男~人間椅子~」
作者:山口譲司
出版社:集英社
雑誌:ビジネスジャンプ、ヤングジャンプコミックスDIGITAL

 

映画『人間椅子』(1997年) もあるので、
映画を見てから原作を読むのもいいと思います。

私は子供の頃、映画→本という流れで本を読むように育てられました(笑)

ただ
ビデオオンデマンドでの配信をみつけられなかったので、配信サービスではみられないのかも😅

 

NHKのドラマとか、演劇など、解釈・脚色もさまざまで面白いですねぇ。

人間椅子を無料で読むなら

*青空文庫
*Amazon(kindle)

図書館でを借りるのもあり。

人間椅子 ラストと感想

封筒がもう1通届く。

『私の書いた小説はどうでしたか?』





「小説だったんかーい!」

という思いと、

「いや、窓の外から中の様子をうかがってた上で、手紙を投函してきたんじゃ…」

まだ外にヤツがいるのでは…っ!?

…と、いう気にさせられました!

いやはや、すごいお話でした。
この後味スッキリしないモヤモヤ感を残してくれるのが、江戸川乱歩のすごいところですね…

私は、
「なんだ…小説でよかった」
と、ほっとした次第です。

だって、佳子さんは友達だし…(笑)

 

解釈が自由にできるのも、乱歩の作品の面白いところですね!

まとめ

明治謎解きアトラクション「江戸川乱歩の不完全な事件帖」のモチーフとなっている江戸川乱歩の小説を読ました。
謎解きの思い出を交えた感想を書いています。

明治村の謎解きから江戸川乱歩の原作を読んでみた感想(まとめ)

よろしければご覧ください。

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この記事を書いた人
ねねここ

名古屋生まれ、名古屋在住。気がついたら年齢が40代になっていた名古屋っ子女子。愛すべき地元名古屋の新規店舗情報を発信しながら、日曜日に愛知県犬山市にある「博物館明治村」の謎解きに参加しております。明治村には10年くらい通っています。自分でもびっくり!名古屋も犬山も大好きだヽ(^。^)ノ

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